所属から所有へと意識が変わったとき、共同性は排他性へと変質する。

「そこに所属しているという意識から、そこを自分が所有しているという意識に変わった時、共同性は排他性へと変質する。」(星野智幸)

朝日新聞の連載「折々のことば」(2017年2月16日掲載)から。

つながりを持てる喜びが、どこまでが仲間かという線引きに変わり、同じ想い、物語を共有しない人たちへの排斥へと変わってしまうという。

自分たちのコミュニティの伝統や歴史、共有してきた想い・価値観が、若者やよそ者に否定されてはいけない、守らなくてはいけない、コミュニティのリーダーがそう思ったときに、そこは排他的なコミュニティとなるのかもしれません。

地域の伝統や価値観を守るということはもちろん大事なことですが、地域は、今そこに住む人々みんなのものであり、古くからそこに住んでいる人々だけのものではありません。

若者の新しい価値観や、よそ者の視点からも、自分たちの地域を考えていくということも必要ではないでしょうか。

人口減少や高齢化が進み、地域では、高齢者の単身世帯や空き家も多くなりました。地域で活躍している人々も歳を重ねます。

同じ地域に住む仲間として、みんなが普段からまとまっていればいいのですが、若者やよそ者を受け入れることをせずに、困ったからと言って急に助けを求めても、そう簡単にはいかないでしょう。

歴史・伝統のある地域を守れるかどうかは、多様性を認められるかどうかということにもかかっているのではないでしょうか。

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