設立大会における大塚耕平共同代表のあいさつ(H30.5.7)

5月7日(月)の国民民主党設立大会における大塚耕平共同代表の挨拶は次のとおり。

民主主義を高める、国民生活を向上させる

新しい国民政党、国民民主党の結党に当たり、高い志と勇気をもってお集まりいただいた仲間の皆さんに、心から敬意を表します。

ただ今、共同代表に選任いただきました大塚耕平です。誠心誠意、代表としての職責を果たすことをお約束申し上げ、まずは御礼に代えさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

私は、国民民主党という党名にはいくつもの重要な意味があると感じています。まずは、国民民主党の「国民」についてです。

第1に、国民主権の「国民」です。日本国憲法は「主権が国民に存する」ことを定めています。国民が主権者、国の主であることを実感できる唯一の機会は、総選挙において政府を選ぶ時、政権を選択する時です。私たちには、主権者である国民の皆さんに対して、「国民主権」を体感できる政権選択の機会を提供申し上げる責務があります。国会が誕生して129年、普通選挙になって72年、なかなかその機会を実感できなかった日本において、1996年に小選挙区制が導入され、2009年、ようやく本格的な政権交代が実現しました。政権交代を目指すことで、「国民主権」を実現する。これが国民民主党の「国民」の第1の意味ではないでしょうか。

第2に、国民生活の向上、国民経済の発展を目指すことが政党の使命であり、国民民主党の「国民」はそのことを意味しています。

第3に、国民主義の「国民」です。政治学において、国の発展の前提は国民の人権や自由を尊重することであるという立場を「国民主義」と表現する場合があります。国の発展を国民の人権や自由に優先させる「国家主義」と対をなす概念です。国民民主党の「国民」には、国民の人権と自由を尊重する「国民主義」を貫くという意味も感じています。

第4に、国民全体という意味での「国民」です。私たちは国民全体に対する奉仕者であり、国民全体のことを考える姿勢で政治に臨むことが重要です。国民の皆さんの意見は多様であることから、柔軟さと寛容さをもって合意を導くことが必要です。

第5に、では、多様な意見からどのように合意を導き出すのか。それが民主主義です。何が「正しい」か、何が「正義」か。価値判断は人によってまちまちです。「正しい」とか「正義」を絶対的に断定することはできません。だからこそ、議論の前提となる事実を公開・共有し、熟議を尽くし、決まったことを遵守する。同時に、権力は抑制的に運用する

これが民主主義の基本です。国民民主党の「民主」は、もちろん民主主義の「民主」です。事実を隠蔽し、熟議を避け、権力を濫用する政権では民主主義は守れない。今、日本は民主主義の危機に直面しているからこそ、国民民主党の「民主」には、民主主義の本質を追求する、民主主義を守り、高めるという決意が表れています。

国民民主党の綱領には「中道」という言葉が盛り込まれました。「中道」とは、単に真ん中とか中間を表す概念ではありません。東洋哲学や仏教がルーツの「中道」という概念は、異なる意見を否定せず、熟議を尽くして合意に至る思考論理、思考方法、議論の作法です。つまり、民主主義そのものです。

古今東西の哲学をルーツとする民主主義と中道を重んじ、国民主権を実践し、国民生活を向上させ、国民経済を発展させ、国民主義の立場から、国民全体の奉仕者として、その使命と職責を果たす。それが、新しい国民政党、国民民主党です。

また、国民民主党の綱領には「改革」という言葉も盛り込まれました。「改革」も避けては通れません。21世紀に入り、内外の変化のスピードは加速しています。少子高齢化、地方や地域社会の未来、激変する国際情勢など、山積する課題に対し、20世紀末から21世紀初頭の日本は、必ずしも十分に対応できませんでした。様々な分野における改革が必要です。

1月25日の代表質問において、1月22日の日本経済新聞1面トップ記事の見出しを総理に伝えました。曰く「日本の賃金、世界に見劣り」「生産性の伸びに追いつかず」「国際競争力を左右」「G7のうち日本だけが賃下げ」「人材流出の恐れ」となっていました。由々しき事態です。この連休中、5月3日の同紙1面トップの見出しは「日本の研究開発見劣り」「AI分野など競争力に懸念」です。

こうした状況にも関わらず、総理は過去5年の政権運営が変化に対応できているかのように喧伝しています。とてもそうは思えません。国民民主党は、内外の変化に的確に対応するため、結党に当たってまとめた基本政策の方向性を踏まえ、国民の皆さんに分かりやすくその力点をお伝えする必要があります。

今後、党内議論を踏まえて迅速に具体化をお願いすることとなりますが、現時点で考えている柱は3つあります。

第1は、技術革新への対応です。AI(Artificial Intelligence<人工知能>)に象徴される第4次産業革命への取り組み、そのための人材輩出如何に、労働力や経済成長、地域社会に関連する諸課題への対応の成否がかかっています。

第2は、長寿時代における安心社会の仕組みづくりです。ベーシック・インカム、すなわちBI(Basic Income<基礎的所得給付>)に象徴される誰もが安心できる生活保障、社会保障の仕組みづくりです。

第3は、地方と地域を重んじる分権社会の構築です。20世紀型の中央集権型社会では変
化に対応しきれなくなっていることは明らかです。税制や社会保障も含め、地方や地域が主体的に運営できる仕組みの追求が必要です。言わば、地域コミュニティの自立、CI(Community Independence<地域コミュニティの自立>)の追求です。

AI、BI、CI。この「ABC」に関する政策について、のちほど、共同代表の玉木さんからも付言していただきますが、議員各位にも、迅速に党内議論を深める方向で対応をお願いすることになります。自由闊達な議論をしていただき、国民の皆さんに明るい未来を感じていただける政策を打ち出していきましょう。

さらに、国会議員の皆さんには国会対応に全力をあげていただくとともに、自治体議員、の皆さん、事務局と一丸となって、次の3点を速やかに進めていただきます。

第1に、地方組織の基盤整備です。役員を中心に47都道府県をできる限り早期に訪問させていただき、地方組織の実情に対する認識の共有と対策を図ります。

第2に、来年の統一地方選挙、参議院選挙、次期総選挙の準備を加速します。統一地方選挙については、青年委員会、女性議員ネットワーク、自治体議員フォーラムの皆さんにも、候補者公募に協力していただきます。

第3に、国民民主党のスタートアップに当たり、広報戦略の企画検討・実践に、青年委員会、女性議員ネットワーク、自治体議員フォーラム、両院国会議員の若手の皆さんにも参画していただきます。国会閉会後に開催を計画しております全国規模の会合において、広報戦略に関わる必要事項を決定するため、力を貸してください。

改めて、新しい国民政党、国民民主党の結党に当たり、高い志と勇気をもってお集まりいただいた仲間の皆さんに、心から敬意を表します。

私たち国民民主党は、民主主義を高め、国民生活を向上させ、国民経済を発展させるために、新たなスタートを切ります。ゼロからの出発です。

「国民」という単語は、新聞やテレビ、日常会話の中で接する機会の多い単語です。国民の皆さんに、「国民」と聞いて「国民民主党」を思い起こしていただけるように、国民全体に対する奉仕者として、ともに力を合わせ、新たな歩みを始めましょう。

最後に、国民民主党は明るく、元気に運営していきましょう。明るくなければ、国民のさんから支持していただくことはできません。明るく、元気に、進取の精神をもって、新たな国民政党として21世紀の日本の未来を切り拓く。それが国民民主党です。ともに頑張りましょう。ご静聴、ありがとうございました。

カテゴリー: 国民民主党・民進党・民主党 パーマリンク