設立大会における玉木雄一郎共同代表のあいさつ(H30.5.7)

5月7日(月)の国民民主党設立大会における玉木雄一郎共同代表の挨拶は次のとおり。

私たちがめざす「党のかたち」

1.未来を先取りする政策集団でありたい

まず、私たちは、「対決でなく解決」を示す政党です。

政権を監視し、その問題を明らかにしていくことは野党の役割の一つです。私たちはこれからも、おかしなことにはおかしいと、厳しく追及していきます。

同時に、政府・与党では出せない政策を示していくことも、政権を担おうとする政党が果たすべき大切な責任です。

それが、私たちが綱領に掲げた「改革中道政党」の本質であり、私たちは、「政策集団」として、徹底した政策論争を行なっていきます。

今、世界は大きく変化しています。しかも、驚くべき速さで。特に、これからの日本は、「人生100年時代」「AI時代」「人口減少時代」「アジアの時代」という4つの新時代を同時に生きぬいていかなくてはなりません。

だからこそ、私たちは、20世紀の成功体験から決別し、古くなった日本をアップデートしていきます。新しい政策で、日本の新たな活力を生み出していく、それが、私たちが結党する大きな目的の一つです。

そのための総合戦略が、「プロジェクトABC」です。

これは、人工知能AIの「A」、ベーシック・インカムBIの「B」、コミュニティの自立の「C」の3つの柱から成り立つ総合戦略です。

まず、国民民主党は革新的テクノロジーを重視します。AIをはじめとする革新的な科学技術に対する投資を増やし、計画的に人材を育成し、経済成長を実現するとともに、人口減少をはじめとする日本が抱える様々な社会的制約を乗り越えていきます。そして、日本をもう一度世界に冠たる技術立国にするため「イノベーション・ニューディール」政策を進めます。

次に、国民民主党は、国民の生活不安の解消を重視します。これからは、AI時代と同時に人生100年時代です。高齢に伴う不安、失業による不安、子育ての不安、様々な不安が高まる社会でもあります。だからこそ、私たちは、政府の再分配機能を強化すると同時に効率化し、すべての国民が、人生のあらゆるライフステージの中で、国民が不安なく暮らせる「日本版ベーシック・インカム政策」の導入を検討し、最低限の生活保障の仕組みを作ります。

最後に、国民民主党は、地方と地域コミュニティを重視します。人口減少社会の中で、これまでのように、中央主権型で地方自治体や地域コミュニティの面倒をみることは困難になりつつあります。だからこそ、財源や権限の大幅な強化で、地域が自立してやっていける基盤を整えます。その際、仮想通貨を使った地域通貨発行権を認めるような、新たな手法についても積極的に議論します。

こうした「プロジェクトABC」を展開していくことで、例えば、

  • 自動運転が世界に先駆けて実現し、地方における移動困難者がゼロになる
  • 人生のあらゆるライフステージで最低限の所得が保障され、すべての人が、生活不安と貧困から解放される

こんな明るい未来を、私たち国民民主党がリードしていきます。そのためには、ここに集うすべての皆さんの力が必要です。新党では、「プロジェクトABC」に党をあげて取り組むため、党内に「ABC調査会」を設け、日本を変えていく新しい政策を練り上げていきます。その際には、地方議員も含めたすべての関係者の知恵と力を借ります。古い日本をアップデートするのは、私たち国民民主党です。

2.地域に根ざした選挙に強い政党をめざす

私たちは、地域に根ざし、選挙に強い政党をめざします。選挙に勝たなければ、私たちが実現したい政策も、見届けたい未来も手に入りません。新党は、統一地方選、参院選、そして衆院選の選挙対策に最大限の資源を投じます。

新党では、選挙対策委員会の体制を抜本的に拡充します。選対委員長には、大島敦衆議院議員を選任し、速やかに各種の選挙準備に取りかかります。事務局体制も見直します。

さらに、新党結成キャンペーンを全国規模で展開していきます。例えば、衆参議員がペアになって、全国の県連組織を周り、自治体議員の皆さんや地域の皆さんとの関係を強化していきます。

国会議員、地方議員が一丸となって、新党を全国にアピールしていくため、地方議員の皆さん、ぜひ、力を貸していただきたい。地方議員の皆さんが私たちの力の源です。

3.最後に

私自身、野党、与党、そして再び野党を経験しました。多くの失敗も見てきました。だからこそ、「政策集団でありたい」「選挙に強い集団でありたい」という基本姿勢を、新党の船出に当たって、あえて標榜します。

一時期の人気にあやかるような姿勢ではなく、地道に底力をつけていきます。そして、ここからは攻めに転じます。これからが本当の勝負です。長い道のりの第一歩かもしれません。しかし、政権に至るその第一歩を、皆さんと一緒に始めたい。近い将来、政権を担えるのは、私たちしかいない、国民生活を守る政策を提案できるのは、自分たちしかいない、そんな強い自負を胸に、新たな出発にのぞみます。

今と未来を生きる国民のため、力をあわせてがんばりましょう。

(別紙)「プロジェクトABC」

AI (Artificial Intelligence: 人工知能)

人工知能をはじめとした革新的テクノロジーの推進によって、経済成長の実現や、労働人口減少など日本社会における制約の克服を図る「イノベーション・ニューディール政策」を推進する。

官民のAI投資を倍増し、日本を再び世界一の技術立国に押し上げる。また、G7の中で最低の労働生産性をG7の中で1位に引き上げる。

海外への留学生数を大幅に増やすなど、計画的なICT人材の育成を図る。同時に、読解力など基礎学力を全ての子どもたちが確実に習得できるよう公教育を拡充する。

③ ブロック・チェーン技術などを取り入れた世界一効率的な電子政府を実現する。

BI (Basic Income: 基礎的所得給付)

➡AI時代かつ人生100年時代に、誰もが安心できる生活保障制度として、英国のユニバーサル・クレジットを参考にした「給付」と「減税」を組み合わせた「日本版ベーシック・インカム政策」を導入する。同時に、以下の3つの所得政策で、くらしの安心を確保し生活不安を解消する。

① 子育て世帯の生活保障給付として「子ども手当て」を拡充する。その際、第2子、第3子に対しては、住宅付与などの現物給付か、現金給付による多子加算制度を導入する。

② 基礎年金の最低保障機能を強化し、高齢者向け生活保障給付を創設する。

③ 戸別所得補償制度をベースに、「GAP基準」を満たす農業者に対する新たな直接支払制度を導入し、再生産可能な農家所得を保障する。

CI (Community Independence: 地域コミュニティの自立)

➡中央集権型で、国が、全国津々浦々すべての地方や地域コミュニティの面倒をみることは、財政的にも困難である。そこで、地域コミュニティや地方自治体の自立分散を推進し、人口減少時代にあっても豊さや多様性を失わない、賢く縮む「スマート・シュリンク政策」を推進する。

地方自治体の課税自主権の強化や、仮想通貨を使った独自の地域通貨(トークン)発行を可能にするなど、地方の財源・権限を大幅に強化する。

② 発展するアジアとの結びつきを強めた自立的な国際経済圏を確立するため、地方空港・地方港湾の整備拡充と、民営化を推進する。

③ ソーラー・シェアリングなど地域分散型エネルギーの導入推進と農林水産業の活性化を図る

 

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